Maxときに乗り2時間、そこはもう雪国越後です

小千谷は闘牛でも有名なんだそうな

トントンッ、トントンッ。越後上布・小千谷縮布技術保存協会主催のいざり機・織り講習会

小千谷縮の麻糸は、乾燥を嫌う。切れてしまうのだ。その為、極寒でも暖房は使わないそうだ。

さぞかし寒かろうと思ったが、作業場は独特の熱気に包まれていた

麻糸を作る作業、苧績みの名人黒崎キイさん

原材料の青苧（あおそ）

この苧績みをする女性は、現在新潟県内で10人ほど。小千谷では３～4人だという。苧績みの講習会も行われており、キイさんも指導していらっしゃるが、後継者が育つのは難しい。

納品前の糸の束。絡まないようにふんわりとゆるい輪が重なり、光沢がある。完成品としての威厳が感じられた

小千谷縮の祖、明石次郎（堀将俊）の妻お満が、織り上がった布を晒したと言われる『お満ヶ池』、雪が深くて、近くには行けなかった。

小池着用は、まさに小千谷縮!!私も、小千谷縮を着てみたかったのだが、盛夏に着る麻の着物のため、小千谷紬（＝絹）の着付けを体験する。軽くて着心地抜群、且つ粋。これこそ、実用的な日本の美である。

小千谷縮の製作工程には、「雪晒し」がある。織り上がった布をひと冬に十日ほどしかない快晴の日に、雪の上に延べる。すると布は美しく仕上がるのだそうだ。こちら今回の旅のキーパーソン小千谷織物同業協同組合小河さんは、古くなってシミや黄ばみが出た布も雪晒しをしてみたと言う

汚れは雪と日光によって消し去られていた。「昔の人の知恵はすごい」と実感を込めて、小河さんはおっしゃる。

機織り体験。いざり機ではないが、機織り機が4～5台も並んでいる。その一台に座り、コースターを作る。

糸は何色でも自分で好きなのを選べるので、結んで貰った帯の色に合わせた三色に決めた。

少しづつ布が出来上がっていくのは、何とも言えない喜び。昨日の織姫たちの充実感を少しだけ味わうことが出来たような…。

小さなコースターはあっという間に出来上がってしまって、もっと続けていたかった。わずかな時間だったが、あの音とからだに伝わる振動が忘れられない

傍らにあるのは、小千谷で実験的にあ栽培された青苧。
小河さん、大変お世話になり、誠に有難うございました。